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スポーツ上達のメンタル、7つの要素 アバンド契約選手(トライアスリート)竹谷賢二

プロローグ

アバンドアンバサダーを務めさせてもらうことになりました、竹谷賢二と申します。
以後こちらのコラムにて、スポーツを上達するための心理、意識、思考、そういった所謂スポーツメンタルについて、自分の様々な経験を交えて書き連ねていきます。
まず始めに簡単に自己紹介を兼ねて、これまでの経歴を少しお話しさせてください。

大人になってから始めたスポーツバイク。その中でアウトドアブームの影響もあり、マウンテンバイクMTBで街乗りや軽いサイクリングを楽しみ始めました。当時は会社勤めのサラリーマンで転勤により新潟県長岡市へ赴任、そこで山がより身近になったこともあり近所でも開催されていてMTB草レースに出場。しかし、当初レースでは後方スタートの女性にも抜かれる有様でした。

ある意味どん底からのスタートでしたが、順風満帆と言えない紆余曲折がありつつも7年後にはサラリーマンながらプロ選手に勝って日本チャンピオンという頂点に立ち、プロに転向して4年後にはアテネオリンピック日本代表にまでなれました。
素養が初めからあったかと言えばノーと言えますし、頂点に登る過程で様々な能力、体力と技術はもとより、心理、意識、思考というメンタルを獲得したことはイエスと言えます。

なにぶん当時は今ほどにはインターネットでの情報発信と収集が盛んでなく(現在は玉石混淆と言えますが)、洋書などに頼ることも多く、またコーチなどもいない状況の中で、誰かのモノマネから始めるもののそれだけでは成果を得られず、やがて自ら考えて実践、結果と内容から修正案を出し実践、どうしたらどうなる、というトライ&エラーを星の数ほど繰り返して来ました。これ以上どうしたら良くなるのか思いつかなくなった時が引退を決意した一つの理由でもあります。言い方を変えればメンタルの限界が可能性の限界とも言えるでしょう。

そして2009年を持ってプロ選手を引退後、多くのサイクリストにバイクスキルをアドバイスする傍ら、自らはトライアスロンにチャレンジする日々を送っています。トライアスロンではスイム3.8km 、バイク180km、ラン 42.195kmを駆け抜けるアイアンマン、そのワールドチャンピオンシップに6年連続6回出場しています。このトライアスロンも順調にいったわけではなくカナヅチからのスタートで、スイムに四苦八苦しています。しかし出来ない事を出来るようになる過程を、スポーツバイクで辿ったようにスイムでもあらためてゼロから一歩一歩進む事で、オリンピックに至る過程で身につけた上達することに必要な心理、意識、思考というメンタルをさらに明確にすることが出来ました。

それらを大まかに次の七つの要素にまとめて、次回以降のコラムで詳しく紹介をしていきたいと思います。

  1. 1、全ては表裏一体と心得る(全体把握その1)
  2. 2、遠近両用で木を見て森も見る(全体把握その2)
  3. 3、センサー、内なる感覚を高める(感度向上)
  4. 4、体の外に働く物理を感じる(物理法則)
  5. 5、フロー、部分でなく流れで捉える(過程と結果)
  6. 6、逆もまた真なり、考え方を変える(思考の確立)
  7. 7、スポーツパフォーマンスは自己表現(悦びの追求)

今やトレーニングのみならず様々な情報はネット上に溢れかえり、何を是とするか非とするかの取捨選択は、当人に委ねられています。このコラムも情報のその一つですが(苦笑)。

表と裏や部分と全体の関係を把握して、自分のセンサーの感度を高め、不変の法則に注意を払い、始まりと終わりという順序の過程とそこから導かれる結果から、自ら思考し判断、全ては頭の中のイメージを具現化することに繋がり、達成により悦に入る、という七つの要素。私はそれらをトレーニングやレースにおいて気を配り、実践しています。

フィギュアスケートや体操種目など採点型だけでなく対戦やタイムを争う種目、瞬発系も持久系も全てのスポーツは究極的に言えば、なりたい自分になるという自己表現に他ならないし、達成することに愉しみと悦びが待っていると考えています。

アバンドを愛用している皆さんの自己表現、自己実現のために役立つようにスポーツメンタル、心理、意識、思考を徒然なるままにお伝えしていきたいと思いますので、これからの連載をどうぞよろしくお願いします!