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スポーツ上達のメンタル、7つの要素 アバンド契約選手(トライアスリート)竹谷賢二

①全ては表裏一体と心得る(全体把握その1)

スポーツ上達のメンタル、7つの要素の一つとして、全ては表裏一体、コインの表裏のような関係と理解して行きましょう。例えばコインの表裏としては以下のようなものが、スポーツ関連の代表として挙げられます。

  • トレーニングとパフォーマンス
  • 疲労と回復
  • 主観と客観

まずはトレーニングとパフォーマンス。過程と結果と考えると分かりやすいかも知れません。トレーニングをすればパフォーマンスは高まると簡単に考えがちですが、適切なトレーニングをしなければ適切なパフォーマンスは得られないし、狙った結果を得られた時にしか、必要にして十分な過程だったとは言えません。過程の正しさは結果でしか証明出来ないのです。
そのため私たちは数多ある様々なトレーニングの方法論の中から、自分の狙ったパフォーマンスにとってトレーニングの最適解を探し出し、実践の上に取捨選択し、持続的に取り組んでいくということが必要になります。

疲労と回復。トレーニングをすれば当然体は疲労してパフォーマンスは低下するので、必要十分な休養と栄養を与えることで、心身回復してパフォーマンスは高まります。
ここで心身としたのは、体は超回復という過程を得て強くなると言われているので理解しやすいと思いますが、心、メンタルも疲れた状態の回復を待たないと次のトレーニングに臨めないはず。大きく言えばモチベーションとも言えますし、細かく言うといわゆる集中力と言われるものです。

体は、適したトレーニング、疲労、栄養、休養、回復、適したパフォーマンスというフローで向上して行きます。しかしその体をどう動かすか(出力)、対象物にどれだけ力を加えるか(入力)というスポーツにおけるスキルは、集中せずして得ることはありません。
下手な鉄砲も数打てば当たる、こともありますが、狙って当ててこそスキル、正確に動く、適切な力を加えるということは、集中無くして上達することは無し。スキルは一度獲得してしまえば無意識でも発揮出来るようになります、いえ、無意識で出来るようになった段階でスキルを獲得したと言えます。スキルを身につければリラックしたメンタルでもパフォーマンスを発揮できるようになりますので、そこまで至るためには、集中したトレーニングを継続することで高い集中力を獲得もしていくことでしょう。

主観と客観。感じることと考えることとも言えますし、自分の内面から自分を把握しようとすることです。今やスマホなどの活用により映像など視覚化されたもので外部から自分を把握しようとする機会も増えてきましたし、スポーツによっては今やデジタルデバイス、心拍計やパワー計、モーションセンサーなどによりあらゆることを数値化して把握することも一般的になっています。
この自分の頭の中にある動きのイメージと視覚化による実際の姿形との差異を埋めていくことでスキルとともに、自分自身を把握する能力、自己認識能力が高まっていきます。プロモデルはカメラマンにどのように撮られているか把握しているから、どのような表情とポーズをすれば求められる写真となるか計算できることもこの能力によります。
トレーニングの内容を数値化するデバイスも同様なことが言えます。自分の取り組むスポーツバイクでは心拍数、脚の回転数(ケイデンス)や走行スピード、ペダリングパワーなどをセンサーで数値化します。初めのうちはメーターに表示さる数値を見ながら所定の範囲に収めていきますが、次第にそれらの数値はメーターを見なくても、今は大体これくらいとわかってくるようになります。ピアノのメトロノームでリズムをとっていたビギナーが上達に従い、一定のリズムで奏でられるようになることと同じです。

トレーニングの強度と量という負荷による疲労とそこから回復の具合も次第に適量が分かってきます。
始めは分からないことも出来ないことも、その状態を何度も何度も繰り返すことによりカラダで覚えるということが実際に起こります。これこそが無意識化、スキルの一つでしょう。

このように表と裏は密接に関わり一つのことを指し示します。それは自分自身です。全体把握の全体とはつまる所、”自己認識能力”に他ならぬ、スポーツ上達のメンタルとして最重要な要素だと考えています。
自分を構成する様々な要素、あるいは自分の置かれている状況を認識していく方法や勘所をさらに次回以降掘り下げていきたいと思います。